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関連リンク


東日本大震災 生活・産業基盤復興再生募金 ヤマト福祉財団

公益財団法人ヤマト福祉財団




東日本大震災復興支援へ向けた
寄付について


●ニュースリリース


●メッセージとご報告

助成先の復興再生事業について、10月のご報告です。


      全国のみなさんの力で、合計142億3,608万1,360円にもなった寄付金。
「宅急便ひとつに、希望をひとつ入れて。」という呼びかけのもと続けてきた
宅急便1個につき10円の寄付は3月31日をもって終了いたしました。
また、昨年7月1日より受付が開始された公益財団法人ヤマト福祉財団の
「東日本大震災 生活・産業基盤復興再生募金」は、6月30日をもって
募金と助成の応募を終了いたしました。
この間、5次にわたり31件の助成を決定し、被災地の復興・再生が着実に進んでいます。
募金の総額は、財団に直接ご寄付いただいた方々の分を合わせて
142億7,426万4,524円に上りました。
ご協力いただいたみなさまに心から感謝いたします。
本当にありがとうございました。
募金のすべてを被災地の支援に活かし、
見える形にしていくヤマト福祉財団の活動は続きます。
各助成先の近況は、ヤマト福祉財団のホームページに掲載されている
「第1次~第5次 助成先概要」というレポートでご確認いただけます。
このページの英語版にも、レポートの英訳を掲載しました。

10月の出来事をご報告いたします。

●第一次助成先の一つである南三陸町(宮城県)の水産業基盤施設緊急復興事業の「仮設
カキ処理場」が完成し、10月4日(木)に落成式が行われました。南三陸町は宮城県一の
漁獲量を誇る秋サケやアワビの産地です。志津川湾内ではワカメ、ホタテ、カキなどの養
殖が盛んで、海岸沿いの魚市場、作業場、加工場は活気に満ちていました。しかし、その
すべてが東日本大震災の地震と津波によって奪い去られました。南三陸町と漁業組合は「仕
事を失った漁師や地元住民のため、一刻も早く水産施設を復旧させたい」という思いで国
に助成を働きかけ、仮設魚市場や作業所、漁船、機器設備の早期復旧に努めてきましたが、
事業費用は、街や漁業組合に重い負担となっていました。そこでヤマト福祉財団は、早期
復旧を目指す南三陸町に昨年8月、総額3億4,700万円を助成し、昨年10月には秋サケの
水揚げ最盛期に間に合うタイミングで仮設市場が竣工。その後、今年5月には「仮設ワカ
メ作業所」が完成。今回落成した「仮設カキ処理場」は、従来数ヵ所にあったカキ処理場
を1ヵ所に集約し、約85軒のカキ養殖生産者が作業できる設備が整いました。地下のパイ
プを通してカキ処理場や水産加工場に海水を送る「塩水取水塔」も復旧し、衛生管理のも
とでのカキむきがようやく可能となりました。落成式で、佐々木憲雄運営委員長は「回復
した海で大きく育ったカキを、一刻も早く全国の消費者に届けられるように頑張ります」
と挨拶されました。

●第三次助成先の一つである福島県川内村では、来年3月に完成予定の川内高原農産物栽
培工場の地鎮祭が10月20日(土)に行われました。川内村は福島県双葉郡の中西部に位
置し、北から南へ連なる阿武隈高地の豊かな自然と水を生かした米や高原野菜の生産をは
じめとする農業と畜産などが主要産業です。しかし、震災による原発事故で川内村は、一
部が警戒区域に、第一原子力発電所から30km圏内が緊急時避難準備区域に指定され、村
民は全国に散らばり避難する日々が続きました。緊急時準備区域の解除後、今年1月31日
に遠藤雄幸村長の呼びかけで帰村が始まり、現在は全村民約3,000人のうち約750人が帰
村しましたが、依然として放射能汚染による稲の作付け制限や風評被害という厳しい状況
にあります。そこで川内村は、安全な地下水を利用した「水耕栽培」という新たな栽培方
法を導入、完全人工光型の最新技術と設備を備えた水耕栽培施設を建設し、農業再生に踏
み出しています。ヤマト福祉財団では、川内村の主産業である農業の再生と地域雇用の推
進による村の復興を支援するため、23年12月、川内高原農産物栽培工場の用地取得と建設
費用などに3億円の助成を決定しました。地鎮祭で遠藤雄幸村長は「最大の課題である除
染をはじめ、インフラ設備を一つずつ進めながら工場の建設を進めてまいります。販路の
拡大や栽培技術の確立などまだ課題は山積みですが、この工場が川内村の新しい雇用を推
進する核となり、農業再生、地域の復興のシンボルとして成功するように強い決意で臨ん
でいきます」と挨拶されました。

●第二次助成先の一つである岩手県の大船渡市漁業協同組合では、建築中であった製氷・
貯氷保管施設が完成し、10月27日(土)に竣工式が行われました。岩手県の中でも水揚げ
が多い大船渡魚市場は、大船渡市をはじめ岩手県沿岸南部の漁業者、さらに沖合の三陸漁
場で操業する廻来漁船(地元船籍以外の漁船)の重要な水揚げ基地です。東日本大震災で
壊滅的な被害を受けましたが、大船渡魚市場は、岩手県や大船渡市の協力による応急復旧
で、昨年6月、いち早く市場の営業再開を果たしました。しかし、漁船への氷の供給能力
の回復が依然として大きな課題となっていました。ヤマト福祉財団は、大船渡魚市場への
安定的な水揚げを確保し、大船渡市の基幹産業である水産業の早期復旧を図るためには、
氷の安定的な供給が不可欠であると考え、23年10月に製氷・貯氷保管施設の新設費用2億
4,800万円の助成を決定しました。この施設の完成により、製氷能力は震災前の3倍以上の
1日100トンに、貯氷量も2,260トンから3,000トンに、約33%の増量となります。今年2
月10日に地鎮祭が行われ、このたびの竣工を迎えました。竣工式で大船渡市漁業協同組合
の岩脇洋一理事長は「念願の大型製氷・貯氷施設が完成し、地元漁船はもちろん、積極的
に廻来漁船の水揚げ向上を進める体制が整いました。これからは三陸漁場の拠点として、
当施設をフル回転させて地元水産業の復旧・復興を進めてまいります」と挨拶されました。

●第二次助成先の一つである社会福祉法人 野田村保育会では、再建中であった野田村保育
所が完成し、10月30日(火)に竣工式が行われました。岩手県北東の沿岸部に位置する野
田村は東日本大震災の津波で甚大な被害を受けました。湾岸から西にわずか500メートル
の場所にあった野田村保育所は津波により建物は跡形もなく流され、今もその門柱だけが
残っています。しかし、日頃の避難訓練のおかげで職員16名、園児84名(0才~6才児)
全員が無事に避難し、「奇跡の脱出」と話題になりました。野田村は、復興に奔走する保護
者のために、子どもたちを安心して預けられる施設の一刻も早い再建を目指し、安全な高
台への移設と建築を計画しました。しかし、原形復旧の原則から外れるため国からの補助
を得られない状況でした。そこでヤマト福祉財団では、野田村の復興に向けた地域就労環境
を早期に改善するため、平成23年10月、保育所を高台に再建する費用として総額2億
8,000万円の助成を決定しました。移転先は1km内陸に位置し、17m以上の高台です。今年4
月11日に地鎮祭を開催、9月9日には村民約300人によって上棟式が行われ、このたび村
民待望の竣工式となりました。保育所の完成が野田村復興のシンボルとなり、村野復興は
一歩進みます。

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