社会と企業のレジリエンス ~環境変化に負けない社会を支える~

日本全国で事業を行うヤマトグループは、自然や生物多様性の恩恵に支えられ、事業活動ができています。一方で、気候変動の影響や生物多様性の損失は深刻さを増しているといわれています。こうした環境変化に対して、私たちは社会的インフラとしての機能を果たすために事業のレジリエンスを一層高める必要があると認識しています。また、自社のみならず、ステークホルダーや地域社会のレジリエンスを高め、環境価値を生むために、多様なパートナーとの取り組みを進めています。環境方針のもと、環境と共に生きる社会をリードする物流インフラの在り方を日々、追求しています。

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関連するSDGs
  • 9 産業と技術革新の基盤をつくろう
  • 11 住み続けられるまちづくりを
  • 12 つくる責任つかう責任
  • 13 気候変動に具体的な対策を
  • 15 陸の豊かさも守ろう
  • 17 パートナーシップで目標を達成しよう

サステナブル中期計画2023年における主要な目標

  • パートナーと協働したグリーン物流
  • 社会と連携した環境レジリエンスの向上
    (実証や気候変動に適応する情報発信等)
  • 環境商品/サービスの提供

その他の詳細の目標はPDFファイルを開きますサステナブル中期計画2023を参照ください。

パートナーと協働したグリーン物流

社外団体との協働

主要都市間の効率的な幹線輸送を実現するため「スーパーフルトレーラ25」(車両長25mの連結トレーラ。以下、SF25。)で物流他社と幹線共同輸送を行っています。本取り組みは2019年国土交通省の改正物流総合効率化法の認定を受けたため、効率化のための補助制度が利用できます。
SF25での共同輸送は、新しいウィンドウを開きます一般社団法人全国物流ネットワーク協会やその会員企業との協力により実現しました。同協会は、地球環境など社会の多様な利益と調和する物流の実現を図り、生活の向上等を目的にしており、輸送を通じた温室効果ガス(GHG)の削減に取り組んでいます。ヤマト運輸(株)はこうした目的に賛同し、会員としてグリーン物流等の取り組みに参画しています。SF25の走行に際しては、会員と共に「特殊車両通行許可基準」の緩和を支持し(車両長の制限を従来の21mから25mへ緩和)、実証走行実験に参加しました。その後、2018年度に国土交通省が特殊車両通行許可基準を改正し、SF25を使用した共同輸送を開始することができました。SF25は、1台で大型トラック2台分の荷物を運ぶことができるため、高い輸送効率とGHG排出量の削減が見込めます。

スーパーフルトレーラ25
スーパーフルトレーラ24台、牽引するフルトラクタは22台導入(2021年8月時点)

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社会と連携した環境レジリエンスの向上

気候変動への適応の取り組み

豪雨や台風等の過酷さが増すなか、社会的インフラとして気候変動に適応したレジリエント物流の強化を図っています。ヤマト運輸(株)では自然災害に備えて「災害対応マニュアル」をもとに訓練や対応を実施し、社員の安全確保や荷物等の保全に努めています。被災により宅急便の集配サービスを停止する場合は、その情報をホームページで案内し、影響の最小化を図っています。更に、事業復旧後は、地方自治体等と連携して救援物資の輸送にあたり、被災地支援にも協力します。
平均気温の上昇と海面上昇の慢性的リスクに対しては次の管理を行っています。まず、熱中症対策として、ベースや宅急便センターでの作業に適した冷風機の導入や社員の制服に吸汗速乾の生地を採用する等して適応策への投資を行っています。また、日本全国の拠点の水害リスクを評価し、水害訓練を実施して対応力と事業継続性を高めています。

フォークリフトの浸水対策 浸水時、安全確保のためのクールボックス固定
ヤマト運輸(株)の水害訓練(左:フォークリフトの浸水対策、右:浸水時、安全確保のためのクールボックス固定。)

環境商品/サービスの提供

ヤマトグループでは、環境負荷が少なく、環境価値がある商品やサービスの拡充を進めています。

ヤマト運輸(株)は、会員登録した利用者が希望の受け取り日・時間帯・場所を指定できる個人会員制サービス「クロネコメンバーズ」を提供しています。また、荷物の受け取り、発送ができるオープン型宅配便ロッカー「PUDOステーション」のインフラ拡大やセルフ型店舗の「クロネコスタンド」をオープンし、利便性の向上と再配達抑制・GHG削減を追求しています。

オープン型宅配便ロッカーPUDOステーション
荷物の受取場所(スーパー・ドラッグストア・コンビニ・駅・駐車場・直営店)
セルフ型店舗クロネコスタンド
セルフ型店舗クロネコスタンド

小口保冷配送市場の健全な成長に貢献すべく、小口保冷配送サービスに関する国際規格づくりをヤマトグループの依頼に基づき英国規格協会(BSI)と連携して進めました。その成果として2017年にBSIから「PAS 1018: 2017」が発行されています。健全な市場を形成し、サービス提供機会の拡大を図ります。

EV車両
海産品を集荷するセールスドライバー

ヤマトオートワークス(株)では、電気自動車の整備に関して専用設備や資格者の増員を強化しています。充電器の設置やメンテナンスを含めたエネルギーマネジメントサービスを強化予定です。

環境コミュニケーション

ステークホルダーや地域社会との環境コミュニケーションを大事にし、情報開示の拡充や強化、投資家の皆様との対話等の双方向コミュニケーションに努めています。
2020年度は、ヤマトグループの長期目標「2050年温室効果ガス(GHG)自社排出実質ゼロ」についての企業CM(新しいウィンドウを開きます「CO2ゼロ」篇新しいウィンドウを開きます「CO2ゼロワンカット」篇)を公開しました。
また、従業員に対しては、社内報や研修にてサステナブル経営の理解促進や風土醸成に取り組んでいます。その他、各ステークホルダーとのコミュニケーションの詳細はステークホルダーエンゲージメントをご覧ください。

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クロネコヤマト環境教室

ヤマト運輸(株)の環境への取り組みや環境の大切さを伝える「クロネコヤマト環境教室」も、地域社会との環境コミュニケーションの一例です。これは、次世代を担う子どもたちを対象にした環境教育で、2005年から継続しています。環境への理解を深めてもらうため、本やシールブック、紙しばい等の学年に応じた学習材を使って学び、実際に環境配慮車や新スリーターを見学する場を提供しています。

  • 2019年度までの累計開催数約3,351回
  • 2019年度までの累計参加者数約254,782万人
  • 2020年度は新型コロナウイルス感染症の状況をふまえ未開催。
クロネコヤマト環境教室
クロネコヤマト環境教室

生物多様性の保全

豊かな社会を支える自然と共生するために、ヤマトグループは地域の生物多様性の保全に取り組んでいます。

事例1:いきものの生息地の復元

物流ターミナル「羽田クロノゲート」には、自然環境との共生を目指した「(施設名)和の里」を設けています。そのエリアには、地域の生態系に合う樹木を植栽し、自然石材を利用したビオトープを設置しています。

羽田クロノゲート
自然石材を利用したビオトープ
自然石材を利用したビオトープ

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ビオトープ等、いきものの生息地の復元面積
(m2
2018年度 2019年度 2020年度
2,800 2,800 2,800
  • 範囲:国内連結会社および(株)スワン

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事例2:「サンゴ礁保全活動プロジェクト」に参加

近年、海水温の上昇に伴うサンゴの死滅が問題になっています。沖縄ヤマト運輸(株)は、自治体や地域住民・企業によるサンゴ保全活動「チーム美らサンゴ」に参加しています。チームの一員として、サンゴの苗づくりや植え付け、啓蒙活動などを支援しています。

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