トップコミットメント

ヤマトホールディングス株式会社 代表取締役社長 社長執行役員 長尾 裕

ヤマトグループは創業以来、常にお客様や社会からのご要望やご期待に向き合い、時代の変化から生まれる新しいニーズに応えた価値あるサービスを提供することで成長をしてまいりました。社会の健全な発展とステークホルダーの皆様との信頼関係が、私たちの成長の土台であることは間違いありません。

現代社会は、気候変動や労働、人権・格差などの喫緊の課題に直面し、それらが複雑に絡み合っています。加えて、新型コロナウイルス感染症が全世界で猛威を振るっており、人々の健康のみならず経済にも大きな影響を与えています。企業も社会のこうした課題に向き合う必要が一層高まっています。
私たちヤマトグループは、2020年1月、中期的な経営のグランドデザイン、「YAMATO NEXT100」の中で「サステナビリティの取り組み~環境と社会を組み込んだ経営~」を掲げました。表明したのは、環境や社会のマテリアリティ(重要課題)や長期ビジョンです。関連するリスクや機会を企業経営に取り込み、私たち経営陣が自らそれを率いていくことを宣言したものです。

環境では、「つなぐ、未来を届ける、グリーン物流」を長期ビジョンとして掲げ、「エネルギー・気候」、「大気」、「資源循環・廃棄物」、「社会と企業のレジリエンス」をマテリアリティとしました。日本全国に事業所を持ち、毎日車を走らせる私たちの事業では、多くのエネルギーやその他の資源を使用し、温室効果ガスや廃棄物等を排出しています。そのため、使う資源の選び方や使い方、あるいはサービスの提供の仕方が気候変動や大気汚染、資源枯渇、ひいては、私たちの暮らしに影響を与えます。この事実に真摯に向き合い、私たちは今、事業の在り方を見直しています。地球環境への負荷を減らし、むしろ良い影響を伸ばしていく形で成長戦略を描いていきたいと考えています。まず、自分たちの環境影響に関わる情報の収集から始め、分析や直面している重要課題の整理を行ってきました。今後は、経営レベルでの管理体制の強化や中期計画での環境目標の設定等、事業戦略に環境課題の解決をより組み込んだ施策を展開していきます。

社会では、「共創による、フェアで、“誰⼀⼈取り残さない“社会の実現への貢献」の長期ビジョンのもと、「労働」「人権・ダイバーシティ」「安全・安心」「データ活用・セキュリティ」「サプライチェーンマネジメント」「地域コミュニティ」をマテリアリティとしました。ビジョンに掲げた「誰一人取り残さない」という言葉はSDGsの基本理念です。ヤマトグループは約22万人の社員をはじめ、ビジネスパートナーなどの多くの「人」に支えられて事業を行っています。それらの人々の心身の健康や尊厳を確実に守っていくことは、私たちの事業の土台であると考えています。そのうえで、個々人の能力開発とその能力を最大限発揮できる環境の整備を行っていくことで、ひとりひとりの豊かな生活の確保と、企業としての成長とを目指していきます。

ヤマトグループは、2014年4月に国際的なイニシアチブである「国連グローバル・コンパクト」に署名しました。「人権」「労働」「環境」「腐敗防止」の4分野10原則の賛同を表明し、この原則に即した経営を進めています。

ヤマトグループにおけるサステナビリティ経営改革は始まったばかりです。一日でも早く皆様にその進化を実感していただけるように、ヤマトグループや物流業界をリードしていきます。私は、ヤマトグループと社会の持続可能な成長に責任を持ち、社員の力を信じ、応援してくださる皆様の声援を感じて、長期ビジョンの実現に向けて真摯に取り組んでまいります。

2020年12月
代表取締役社長 社長執行役員
長尾 裕