決算概要
連結業績予想(2026年3月期)
ヤマトグループを取り巻く事業環境は、不安定な国際情勢や金融市場の変動などにより、依然として先行き不透明な状況が続いています。また、物価上昇の影響や自動車運転業務における時間外労働の上限規制の適用(2024年問題)など、外部環境の変化に伴うコスト上昇が継続すると見込まれます。さらに、中長期的には、EC化のさらなる進展や地政学リスクの増大、少子高齢化・過疎化の進展、労働力不足や気候変動の深刻化などを想定しています。
このような中、ヤマトグループは、経営理念に掲げる「豊かな社会の実現への貢献」を通じた持続的な企業価値の向上を実現するため、「持続可能な未来の実現に貢献する価値創造企業」を2030年の目指す姿として定めました。そして、2027年3月期を最終年度として策定した中期経営計画「サステナビリティ・トランスフォーメーション2030 ~1st Stage~」を「宅急便ネットワークの強靭化と事業ポートフォリオを変革する3年間」と位置づけ、宅急便ネットワークの強靭化と提供価値の拡大、サプライチェーン全体に拡がるソリューションの提供を通じた法人ビジネス領域の拡大、多様化する顧客や社会のニーズに応える新たなビジネスモデルの事業化、グループ経営基盤の強化などに取り組み、「経済価値」を生み出すとともに、社会の持続可能性への取組みによる「環境価値」「社会価値」を創造していきます。
2026年3月期につきましては、基盤領域である宅急便ビジネスにおいては、収益構成の変革と付加価値に応じた適正なプライシング収受に注力し、法人ビジネスにおいては、法人向け輸配送ネットワークおよびオペレーションノウハウを生かした顧客への案件提案と獲得につなげることで、営業収益を再び成長軌道に乗せていきます。また、拠点戦略を通じて宅急便ネットワークをより効率的・持続的な形に強靭化を図るとともに、顧客ニーズに対応し、輸送・積載効率を高め、固定費抑制と業務量に応じた変動費管理によりオペレーティングコストの適正化を図ることで、さらなる利益成長につなげていきます。
通期の連結業績予想は、営業収益1兆8,800億円、営業利益400億円、経常利益400億円、親会社株主に帰属する当期純利益240億円を見込んでいます。
(単位:百万円)
営業収益 | 営業利益 | 経常利益 | 親会社株主に帰属する当期純利益 | 1株当たり当期純利益(円) | |
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第2四半期(累計) | 910,000 | △5,000 | △5,000 | △5,000 | △15.74 |
通期 | 1,880,000 | 40,000 | 40,000 | 24,000 | 75.69 |