人権・ダイバーシティ

基本的な考え方

ヤマトグループは、「グループ企業理念」の「企業姿勢」において、あらゆる事業活動における人権の尊重を掲げています。また、国連グローバル・コンパクトの署名企業として、「国連グローバル・コンパクト10原則」や人権に関する国際規範※を支持・尊重しています。すべてのステークホルダーの人権に配慮した事業活動を推進すると共に、一人ひとりの「違い」(年齢、性別、国籍、障がい、性的指向および性自認など)や「価値観」を認めて、受け入れ、いかしあうことを指針として掲げ、一切の差別やハラスメントを禁止しています。
今、社会環境は大きく変化し、社会のニーズも急速に多様化しています。この変化に柔軟に対応していくためには、組織の中で活躍する人材も多様化していかなければなりません。
人権尊重やダイバーシティを推進することで、市場変化に強い国際競争力のある企業グループを目指します。

※「世界人権宣言」、国連「ビジネスと人権に関する指導原則」、「子どもの権利とビジネス原則」等

関連するSDGs
  • 5 ジェンダー平等を実現しよう
  • 8 働きがいも経済成長も
  • 10 人や国の不平等をなくそう
  • 16 平和と公正をすべての人に

サステナブル中期計画2023における主要な目標

  • 全社員(フルタイマー)の人権教育受講率100%
  • 障がい者雇用率2.5%
  • 女性管理職(役職者)数2020年度比2倍/女性管理職比率10%

その他の詳細の目標はPDFファイルを開きますサステナブル中期計画2023を参照ください。

推進体制

ヤマトグループでは、人権尊重をさらに推進するため、EX推進委員会(働き方改革委員会)および人権・ダイバーシティ部会を設置しています。人事担当の常務執行役員が責任者となり、委員長・部会長を務めています。ヤマトグループにおける人権課題に関する施策の検討や進捗確認を行い、人権意識向上に努めています。

人権・ダイバーシティに関する方針

ヤマトグループ人権方針

ヤマトグループは、経営理念に掲げている「豊かな社会の実現」に向けて、国連「ビジネスと人権に関する指導原則」に基づき、2021年に「ヤマトグループ人権方針」を定めました。取締役会の決議を経て、ヤマトグループの人権尊重への意図や方向性を示したコミットメントです。本方針に基づき、人権尊重への取り組みを強化していきます。

ダイバーシティ基本方針

社員の多様性を尊重し、いきいきと活躍できる職場環境の整備や多様な人材の育成を目指し、「ダイバーシティ基本方針」を定めています。ヤマトグループのDNAである「全員経営」の考え方のもと、多様な人財がイキイキと活躍できる職場環境の整備と、多様な人財の育成により、グループ全体でダイバーシティを推進しています。

人権デューデリジェンス

ヤマトグループは、これまで「働き方改革」を通じて社員の「働きやすさ」と「働きがい」を実現するための職場環境づくりに取り組んできました。
さらに社内外に深く浸透させるために、国連「ビジネスと人権に関する指導原則」に基づき、人権デュー・デリジェンスを開始しました。外部有識者とステークホルダー・ダイアログを行い、グループ全体の人権リスクの特定を進めています。人権方針についても、今後策定していきます。2020年度では、人権への理解をより促進させるために経営層・管理職(経営役職者)の計574名を対象とした人権に関するサステナビリティ経営研修を実施致しました。人権に関する海外の動向や、企業に求められる人権デュー・デリジェンスについて学んでいただきました。2023年度までには、すべての社員に人権教育を展開していきます。
また、国連グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパンが主催している「ヒューマンライツ・デューディリジェンス分科会」に参加をし、社内の人権デュー・デリジェンスの体制構築に努めています。

人権・ダイバーシティに関する教育

ハラスメント防止研修

ヤマトグループでは、すべての社員に「グループ企業理念」のミニブックレットを配布し、人権に関するグループの考え方や人権を尊重することの大切さを啓発しています 。 また、グループ共通のハラスメントハンドブックを配布し、各社でハラスメント防止の研修を行っています。2019年度は、ヤマト運輸では148,454名の社員にハラスメント防止研修を受講していただきました。特に、管理職においては、いじめやハラスメント等の人権に関するケースの報告や相談を受けた際に適切に対応できるよう研修を行っています。

  • 2020年度は新型コロナウイルスの影響により集合研修は中止しておりますが、職場のハラスメント実態調査(年2回)を行うとともに、職場単位でハラスメントのない職場づくりに向けた行動目標を定め、実践する機会(年1回)を設けています。

管理職向けダイバーシティマネジメント実践研修

ダイバーシティが尊重される職場環境を整備するための施策の1つとして、ヤマトグループでは管理職の意識改革に向けたダイバーシティ・マネジメント研修を実施しています。2019年度は「個の力の最大化」に向けた継続的な現場実践のため、フォローアップを重視した定着応用の機会を設けました。2018年度の研修内容を振り返り、一年間意識してきたこと・実践したことを共有し、そのうえでより良い部下とのコミュニケーションの手法について学ぶ時間としました。組織を活性化していく上で、フィードバックをはじめとしたコミュニケーションは不可欠です。 今後もヤマトグループ全体で、一人ひとりの個性・持ち味が活かされる職場づくりを目指します。

  • 2020年度は新型コロナウイルスの影響により研修を中断しております。
管理職向けダイバーシティマネジメント実践研修の参加者
管理職向け研修

人権・ダイバーシティの取り組み

ヤマトグループ:人権尊重の取り組み

ヤマトグループでは、事業活動における人権に関するリスクや配慮すべき点について、外部の方とのエンゲージメントを行っています。2019年11月に実施したステークホルダー・ダイアログにおいて、国際労働機関(ILO)駐日事務所のプログラム・オフィサー田中竜介氏にお越しいただき、労働やサプライチェーンなどをテーマに幅広く人権に関するご意見を頂きました。第三者の立場からの貴重なご意見を、マテリアリティの特定や戦略の検討に取り入れるとともに、今後の取り組みにも生かしていきます。
デリバリー事業を主体とする当グループにとって、子どもはその権利が侵害されやすい立場にあることから、特別な配慮が必要であると考えています。1998年から継続して取り組んでいる「こども交通安全教室」などを通じて、事業推進における子どもの権利の保護と推進を図っています。
詳細は「こども交通安全教室」をご参照下さい。

子ども交通安全教室に参加する子ども達

ヤマトグループ:ダイバーシティ&インクルージョンの取り組み

運送業における制服の見た目は、他業種と比較して性差があまりないことから、性的マイノリティの方々が多く勤めているとも言われています。性的マイノリティの方々が今後イキイキと活躍できる職場環境を整備していくにあたり、2019年3月期は役員研修を実施し、当社役員に向けてLGBT当事者の方にご登壇いただきました。
今後は2021年2月に出資をした株式会社ミライロと連携し、自分とは違う誰かの視点に立ち行動する人材を育てるための、全社員を対象としたユニバーサルマナー教育を充実させていきます。

女性活躍推進

ヤマトグループでは、2017年からキャリア形成支援の一環として、女性社員を対象とした「女性リーダー・ミーティング」や、外部団体との女性異業種研修・外部研修への派遣を実施しております。加えて、女性の部下を育成し、さらなる活躍を支援するための「上司向けセッション」もあわせて開催するなど、今後もヤマトグループ全体で、女性が活躍しやすい職場づくりを目指します。

女性リーダー・ミーティングの参加者
女性リーダー・ミーティング
上司向けセッションの参加者
上司向けセッション

障がい者雇用

ヤマトグループは、その企業姿勢に「障がいのある方の自立を願い、積極的に支援していきます」と掲げ、障がい者の雇用創出に継続して取り組んでいます。ヤマト運輸では障がい者雇用の推進担当者を全国に配置し、地域単位で担当者会議を毎月開催することで、雇用推進に向けた課題や好事例の共有を行い、採用活動・定着支援を推進しています。 2021年3月時点での障がい者雇用実績は2,632名*、雇用率は2.36%です。雇用推進に向けて、引き続き、ハローワークや学校、就労移行支援施設と協力した採用活動に取り組むとともに、障がいのある方と共に働く職場の体制強化に向けて、研修など担当者が学習する機会を設け、障がい者雇用に注力していきます。また、障がいのある方と働くことへの理解を深めるため、現場の管理者が学校や施設に見学に出向き、直接の接点をもつ取り組みを続けていきます。

  • *換算人数

障がい者雇用担当者向け定期連絡会の実施

ヤマトグループでは、2018年度から年3回、障がい者雇用を担当する各社の人事向けに「定期連絡会」を開催しています。障がい者の採用や定着、労務管理、テレワークなどの様々な切り口で障がい者雇用の推進に取り組んできました。連絡会都度、中長期視点での障がい者雇用計画を立案し、その計画を実行する上での採用方法の見直しを行い、採用後安定的な就業を実現するためのマネジメントやフォローアップのあり方を学びました。今後も、障がい者雇用を取り巻く環境の最新情報と、外部の専門家からのインプットを重ねながら各社のアクションプランの進捗をはかります。

外国籍社員が活躍できる職場環境

ヤマトグループでは、約9,000人の外国籍社員が働いています。外国籍社員向けに作業マニュアルの多言語化(英語・中国語・ネパール語・ベトナム語)を実施しています。また、社員意識調査においても多言語対応を行い、外国籍社員の働きがいや働きやすさに対する意見を調査し、職場環境改善の取り組みに反映しています。

定年後のライフプラン支援

定年を前にした社員に年金制度や定年後の働き方、退職後のマネープランの作成などについて案内する「ヤマトライフプランセミナー」を実施しています。セミナーには配偶者同伴で参加することができ、社員とその家族のセカンドライフへのスムーズな移行を支援します。
また、ヤマト・スタッフ・サプライでは、定年後に再雇用希望者を登録し、本人の希望と適性を鑑みて、グループ内外の企業へと派遣しています。
定年者の再雇用は、長年培われた安全・サービスなどの高いスキルをグループ内に伝承・存続させていくという大きな意味をもちます。また、高いスキルを持った人材は、ヤマトグループ以外の企業でも大きな戦力となっています。

定年者再雇用フロー
定年者再雇用フロー

相談窓口

グループのすべての社員が利用可能な、コンプライアンスに関するグループ共通の相談窓口(「企業不正通報窓口」、「コンプライアンス・ホットライン」「目安箱」)では、差別やハラスメントを含む人権に関する通報や相談も受け付けています。いずれのケースも、社内通報規程により通報・相談者が不利益を被ることなく保護されるよう留意しながら担当部署が調査を行い、社内規定に基づき対処・処分を行います。内部通報の対応内容は、定期的にコンプライアンス・リスク委員会および取締役会に報告しています。
また、お客様向けにはe-メールやコールセンターによるお問い合わせ窓口を設置しています。株主・投資家向けにはホームページにてお問い合わせ窓口を設置しています。