ヤマトホールディングス傘下の一般社団法人ヤマトグループ総合研究所(本社:東京都港区、理事長 木川 眞、以下ヤマト総研)は、現在社会的課題となっているトラック納品時に発生している長時間の待機時間を短縮するため、RFID技術を活用した納品業務と車両予約システムなどを連動した新たなスキームを開発しましたので、ご報告いたします。
また、実用化に向け、ライオン株式会社(本社:東京都墨田区、代表取締役社長 濱 逸夫、以下ライオン)との実証実験を7月3日より開始いたします。
記
現在、トラックを利用した納品業務における、ドライバーの長時間の待機時間が社会的な課題となっています。その一因として、納品場所に到着しても先着のトラックが複数台待機していたり、納品先で入庫検品作業が目視や手書きなどアナログ作業で行われていたりするため、納品完了までに長時間が掛かる状況がありました。
2016年4月に設立したヤマト総研は、この様な社会的課題に対し、物流を切り口とした新たな技術・ソリューションの研究開発などを行っています。この度、全国物流ネットワーク協会などの業界団体やトイレタリー業界(※1)の各メーカー、およびヤマトロジスティクスと連携し、スムーズで効率的な納品を実現するスキームを開発しました。
今回、実用化に向けた実証実験の第一弾を、トイレタリー業界において物流課題に積極的に取り組むライオンと実施します。
※1 トイレタリー業界:シャンプー・歯磨き粉・石鹸といった、日常生活で衛生・洗浄を目的に使用する商品を扱う業界。
トラックから商品が納品されるまで、「どの商品」が「どのトラック」の「どのパレット」に積まれているか分からないため、当日優先的に入庫したい商品があった場合でも、優先することができず、結果として庫内での作業遅延などが発生しています。
※2 RFID:電波の送受信により、非接触でICチップの中のデータを読み書きする技術。
ヤマト総研は、2017年12月までに実証実験の効果を検証し、実用化に向けて調整します。そして、このスキームをライオンの自社内拠点間の物流に適用するだけでなく、トイレタリー業界全体に展開し、さらにはトラック運送会社やトラック運送業務を伴う様々な企業・業界に向けたプラットフォームとして提供することを目指し進めてまいります。また、今回開発したスキームは現在特許を出願中です。
ヤマトグループ総合研究所は、2019年のヤマトグループ創業100周年に向けた記念事業の一環として2016年4月1日に設立しました。社会的課題を「物流」の更なる進化・発展を通じて解決し、豊かな社会の実現に貢献することを目指しています。異業種協業や産学官連携を積極的に行うなどオープンイノベーションを推進しながら、ヤマトグループの既存事業や枠組みを超えた研究・調査を進めています。
ホームページ:http://www.yamato-soken.or.jp/
以上
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