ヤマトホールディングス傘下のヤマト運輸株式会社(代表取締役社長:長尾 裕、以下「ヤマト運輸」)は、豊田市、豊栄交通と連携し、本年1月26日より、過疎化や高齢化が進む中山間地域におけるバス路線網の維持と物流の効率化による地域住民の生活サービス向上を目的として、足助地区と稲武地区を結ぶコミュニティバス「とよたおいでんバス」で「客貨混載」を開始しましたので、お知らせします。
記
ヤマト運輸は、全国の自治体や企業と連携し、地域の活性化や課題解決に向けて取り組む「プロジェクトG(Government)」を推進しており、路線バスによる「客貨混載」は8都道府県※で実施しています。
愛知県豊田市の稲武地区など中山間地域では、通学や通院、買い物などで路線バスの重要性が高まっていますが、高齢化や過疎化でバス路線の維持が困難になりつつあります。
ヤマト運輸は、昨年7月1日より中部運輸局が開始した「みんなの交通応援プロジェクト Ex」に参加し、その支援認定の第1号として、昨年8月9日より、豊田市が運営し豊栄交通が運行するコミュニティバス「とよたおいでんバス稲武・足柄線」で客貨混載の実証実験を行いました。
このたび、ヤマト運輸は豊田市、豊栄交通と連携し、全国初のコミュニティバスを活用した「客貨混載」の本格運用を開始します。バス路線網の維持と物流の効率化による地域住民の生活サービス向上に向けて取り組んでいきます。
※:客貨混載は岩手県(2015年6月〜)宮崎県(2015年10月〜)北海道(2016年9月〜)熊本県(2016年10月〜)
兵庫県(2017年6月〜)長野県(2017年10月〜)和歌山県(2017年10月〜)徳島県(2017年11月〜)の各地域で実施しています。
バスの座席の一部を荷台スペースに改造した路線バス1台を導入し、足助地区から稲武地区まで宅急便を輸送します。バスには客貨混載専用のバスと分るようにオリジナルデザインをあしらっています。
【ラッピングバス全体】
【荷台スペース】
【輸送フロー】
交通手段が維持されることにより、生活基盤が保たれます。また、セールスドライバー(以下SD)が現地に滞在できる時間が増えることでさまざまなご要望にお応えしやすくなります。
新たな収入源になり、バス路線網の維持ができます。
往復90分の走行時間を削減でき、SDの集配効率が向上し休憩時間が取りやすくなるなど、労働環境の改善が見込まれます。また、燃料費やCO2排出量の削減にもつながります。
本日、「客貨混載」の開始に伴い、宮町駐車場にて出発式を行いました。
写真左より
ヤマトグループキャラクター クロネコ
豊栄交通社長 境 政義
中部運輸局長 石澤 龍彦
豊田市市長 太田 稔彦
豊田市議会議長 三江 弘海
ヤマト運輸中部支社長 西出 敏之
ヤマトグループキャラクター シロネコ
見守り支援や買い物支援も検討し、今後も地域課題の解決と地域活性化に取り組んでまいります。
【参考】
・みんなの交通応援プロジェクト(国土交通省中部運輸局)
http://wwwtb.mlit.go.jp/chubu/minpro_ex/case/toyota_oiden.html
・とよたおいでんバスを利用した貨客混載実証実験について(豊田市)
http://www.city.toyota.aichi.jp/pressrelease/201707/1020013.html
以上