平成29年度ヤマトグループ入社式 社長訓示(要旨)
新入社員のみなさん、入社おめでとうございます。
当社は1919年に創業し、1929年に「路線便事業」、1976年に「宅急便事業」という2度のイノベーションを実現しました。そして現在、物流をコストから「バリュー(付加価値)を生み出す手段」に進化させる第3のイノベーション「バリュー・ネットワーキング」構想を進めています。
現在、創業100周年の2019年に向けて「DAN-TOTSU経営計画2019」を進め、アジアを中心としたネットワーク構築、そして日本国内では地域活性化の支援に取り組んでいます。また、「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会」では、大会運営の支援、ならびに日本の持続的発展に向けた様々な価値を提供していきます。今後も、社会的課題を解決するリーディングカンパニーとして活躍する企業を目指します。
当社の社訓にある「ヤマトは我なり」は全員経営、「運送行為は委託者の意思の延長と知るべし」はサービス第一、「思想を堅実に礼節を重んずべし」はコンプライアンス重視を表しています。変えるべきものは変え、変えてはいけないものは変えずに磨いていきたいと考えています。報道にもある通り、eコマースの大幅な増加と労働需給の逼迫により、一部で第一線の社員の負担が大きくなる状況が残念ながら生まれてしまいました。我々にとって最も大切なことは「お客様へ良いサービスを提供する」ことであり、それを実現するのは社員です。社会的インフラとなった宅急便を維持・継続し、今後も成長していくために、あらためて経営の中心に「人財」を置き、最優先事項として「働き方改革」を進めます。そして社員の労働環境の改善はもちろん、新たなテクノロジーの活用や、商品・サービスの在り方、プライシングの見直しなど幅広く取り組んでいきます。但し、変えてはいけないものである「サービスが先、利益が後」という基軸は決してブレないことを、しっかりと胸に刻み込んでください。
さて、新入社員のみなさんに3つお願いがあります。[1]【自主性・自律性】仕事に取り組む際には、常に目的を意識することが大切です。目的を達成するために考えて行動することで、自主性・自律性が生まれます。そうすると仕事は面白くてやりがいのあるものに変わります。[2]【世の中の変化への対応】社会や生活が早いスピードで変化する中で、お客様ニーズにあった新たな価値を提供する必要があります。そのためには、アンテナを高く張り、世の中の変化に興味をもって、対応することを意識してください。[3]【チャレンジスピリッツ】ヤマトグループには果敢に挑戦し続けるDNAがあります。どんな仕事でもうまくいかないこともありますが、恐れずに挑戦することで、イノベーションは生まれます。チャレンジ精神を忘れないでください。
みなさんは、当社がまもなく創業100周年という節目を迎え、進化していくために大きな改革を進める年に入社されました。
世のため人のために新たな価値を創造し、ヤマトグループの未来を一緒に作っていきましょう。
以上
ヤマトホールディングス株式会社
代表取締役社長 山内 雅喜