平成28年1月21日
マレーシア宅配大手GD Express Carrier Bhd.と業務・資本提携
東南アジア全域の小口輸送ネットワーク構築に向けた戦略的投資で、アジア戦略を加速
ヤマトホールディングス株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:山内 雅喜)は、平成28年1月21日開催の取締役会において、マレーシア宅配大手GD Express Carrier Bhd.(本社:マレーシア、CEO:Teong Teck Lean、以下「GDEX社」)と業務・資本提携することを決議しましたので、下記のとおりお知らせいたします。
記
1.背景
ヤマトグループは、2010年よりアジア各地に宅急便サービスを展開し、アジア地域で小口輸送ネットワークとロジスティクス、フォワーディングを一体化した高品質・高付加価値な物流サービスの提供に取り組んでいます。
特に東南アジアでは、TPPの大筋合意やAECの発足により、貿易の活発化はもちろん域内物流のニーズが飛躍的に拡大する可能性が高まっています。当社はこの地域全体をつなぐラストワンマイルを強みとした物流サービスで確固たる地位を早期に確立するため、業務提携、及びM&Aを積極的に実施し、小口輸送ネットワークの構築や、フォワーディング、ロジスティクスの機能強化をスピーディーに推進します。
2.業務・資本提携の目的
本提携はアジア戦略を加速させる施策の一環であり、まずマレーシアの小口輸送ネットワークの充実と拡大を図ります。
GDEX社は、マレーシア証券取引所に上場する、マレーシア宅配市場で売上シェア2位の運送事業会社です。同社はマレーシア全土のデリバリーネットワークを保有しており、業界トップクラスの高い利益率を誇っています。また、マレーシア国内の企業間の小口配送に強みを持っており、近年は同業他社と比較し著しい成長を遂げています。
当社も子会社であるマレーシアヤマト運輸株式会社(以下「YTM」)がマレーシア国内で宅急便サービスを提供しており、ヤマトグループならではの「クール宅急便」や代金引換サービス「宅急便コレクト」を差別化要因として順調に事業を成長させています。
本提携によりマレーシア市場において更なるサービス拡充を図り、高品質な小口輸送のニーズに応えることで、マレーシアにおける両社のプレゼンスを高めていきます。
3.業務・資本提携の内容
(1) | 業務提携 | ||
ヤマトグループとGDEX社は、業務提携により以下の各事項を推進していく予定です。 | |||
[1] | YTMの未カバーエリアにおけるGDEX社の全国ネットワークとの連携による 切れ目のないサービス提供 |
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[2] | マレーシア国内の幹線輸送の共有化による両社の経営効率の向上 | ||
[3] | シンガポール・マレーシア間のクロスボーダー物流における連携 | ||
[4] | マレーシアを起点とする東南アジア各国への展開拡充に向けた補完的な協力 | ||
(2) | 資本提携 | ||
当社の連結子会社であるヤマトアジア株式会社(以下「ヤマトアジア」)が、GDEX社が実施する第三者割当増資を引受けます。また、その効力発生後、既存株主より株式を取得し保有比率を23%まで引き上げ、早期にGDEX社を当社の持分法適用関連会社とする予定です。 |
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[1] | 第三者割当増資の引受価額総額: | 217,315千RM(マレーシアリンギット) | |
※1RM=26.79円換算で約58億円(1株当たり1.74RM) | |||
※引受後の保有比率は9.1% | |||
[2] | ヤマトアジアよりGDEX社へ取締役1名の派遣 |
4.当該子会社の概要
(1)名称 | YAMATO ASIA PTE. LTD. |
(2)所在地 | 223 Mountbatten Road #01-07/08, Singapore 398008 |
(3)代表者の役職・氏名 | Richard Chua Khing Seng /取締役社長 |
(4)事業内容 | 東南アジア地域における事業統括 |
(5)資本金 | S$91,761,364 |
5.業務・資本提携の相手先の概要
※1RM=26.79円で換算、1 sen=0.01RM
(1)名称 | GD Express Carrier Bhd. | |||||||||||
(2)所在地 | No.19, Jalan Tandang 46050 Petaling Jaya, Selangor Darul Ehsan Malaysia | |||||||||||
(3)代表者の役職・氏名 | Mr. Teong Teck Lean /CEO | |||||||||||
(4)事業内容 | 宅配事業およびそれに関連する事業 | |||||||||||
(5)資本金 | 61,816千RM(約16億56百万円)※2016年1月20日現在 | |||||||||||
(6)設立年月日 | 1996年 | |||||||||||
(7)大株主および持株比率 |
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(8)上場会社と当該会社の関係 | 資本関係 | 該当事項はありません。 | ||||||||||
人的関係 | 該当事項はありません。 | |||||||||||
取引関係 | YTMならびにGDEX社の間において、 営業上の取引関係があります。 |
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関連当事者への該当状況 | 該当事項はありません。 |
(9)当該会社の最近3年間の連結財政状態および連結経営成績 | |||
決算期 | 平成25年6月期 | 平成26年6月期 | 平成27年6月期 |
連結純資産 | 65百万RM | 97百万RM | 141百万RM |
連結総資産 | 107百万RM | 140百万RM | 189百万RM |
1株当たり連結純資産 | 0.25RM | 0.12RM | 0.11 RM |
連結売上高 | 135百万RM | 159百万RM | 197百万RM |
連結営業利益 | 20百万RM | 25百万RM | 31百万RM |
連結税引き前利益 | 19百万RM | 24百万RM | 31百万RM |
親会社株主に帰属する 当期純利益 |
14百万RM | 23百万RM | 28百万RM |
1株当たり連結当期純利益 | 1.73 sen | 2.15 sen | 2.43 sen |
1株当たり配当金 | 1.125 sen | 1.125 sen | 1.000 sen |
6.日程
(1) | 取締役会決議日 | 平成28年1月21日 |
(2) | 業務・資本提携覚書 株式引受契約締結日 |
平成28年1月21日(予定) |
(3) | 本増資の払込期日 | 平成28年1月29日(予定) |
(4) | 第三者割当増資引受実行日 | 平成28年2月10日(予定) |
7.今後の見通し
本件による当社の平成28年3月期の連結業績に与える影響は軽微であります。
以上
【お問合せ先】
報道機関の方: | ヤマトホールディングス(株) 広報戦略担当:山口・山本(03-3541-4141)まで |