第 60 号
平成16年11月26日

クロネコメール便配達品質向上のための改善について

  ヤマト運輸(株)(本社:東京都中央区、代表取締役社長 山崎 篤)は、三河主管支店(愛知県安城市)管下の田原宅急便センター(愛知県田原市)において発生したクロネコメール便未配達という事態を真摯に受け止め、 全社規模で総点検を実施し、サービス業の使命感を動機づけしました。そこで検証した結果から課題を抽出し、クロネコメール便の配達品質向上のための改善策を策定しました。あわせて総点検の結果を報告いたします。
  お客様に多大なご迷惑をおかけしたことを心より深くお詫び申し上げるとともに、再発防止に全社一丸となって取り組んでまいります。
 
 
1. 背景
  田原宅急便センターにおいて発生した未配達は、クロネコメール便専門配達員(以下クロネコメイト)が配達せず自宅に残していた荷物を、センター長が引取り、そのままセンター敷地内に放置していたことが原因であり、管理責任者の品質に対する意識の欠如と、配達体制に問題があることがわかりました。
その課題を解決し、クロネコメール便の配達品質を向上させるための改善策を策定し、徹底を図っていきます。
   
2. 改善策の内容
  (1)配達体制の改善
 
[1] 現在クロネコメイトを中心に配達しているエリアの配達体制を、メール便ドライバーを中心とした体制に変更し、自社配達比率を高めていきます。
   
  (2)管理者による品質管理の改善
 
クロネコメール便の品質の責任所在を明確にするため、メール便担当者の職責と役割を下記の通り改善します。
[1] メール便グループ長の選任
  宅急便の小集団管理体制で培ったノウハウを活かし、プレーイングマネージャーであるメール便グループ長を選任します。あわせてメール便グループ長を中心とした小集団グループを編成し、クロネコメイトの交番管理から持ち戻りの冊数管理・配達情報の入力確認等を実施します。
   
[2] メール便センター長の再配置
  現行の配置を見直し、メール便グループ長のリーダー、および配達品質の責任者としてメール便グループ長、クロネコメイトとの日々のコミュニケーションを通して品質の向上に努めていきます。
   
[3] メール便課長による教育の徹底
  71の主管支店に配置されているメール便課長を中心とした、メール便グループ長とメール便センター長の研修を行い、配達品質の向上に努めていきます。
   
[4] 主管支店長を責任者とする管理体制の徹底
   
3. 総点検の結果
  平成16年11月18日(木)まで全国の主管支店(71)、宅急便センター(5910)の総点検を実施した結果は以下の通りです。
  (1)主な総点検の内容と結果
 
[1] クロネコメイト、SDとの個別面接の実施
 
クロネコメイト 40,739名との個別面接をエリア支店長・メール便センター長が行い、サービス業の使命感の動機づけ、配達マニュアルによる説明等、基本業務の徹底を再度はかりました。
SD 53,151名との個別面接をエリア支店長・メール便センター長が行い、サービス業の使命感の動機づけ、総点検の主旨と問題発生時の対処方法等、再度確認をとりました。
   
[2] 事務所、構内の整理・整頓と支社・主管スタッフによるセンター店巡回
  主管支店長を含めた主管支店の役職者が5,910センターと71ベースを巡回して総点検を実施しました。
   
[3] クロネコメール便ホットライン電話の設置
  クロネコメール便ホットライン電話に入った社員、クロネコメイトからの要望、提案、問い合せ145件に個別対応しました。
   
[4] 確認された未配達事案
  以下の8センターで合計719冊の未配達事実がありました。
 
  なお、発送されたお客様に対しては、お詫びとともに個別に対応させていただいております。
   
  以上


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