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社長からのメッセージ

平素は格別のご高配を賜り、厚くお礼申しあげます。

当期(平成28年4月1日から平成29年3月31日まで)における経済環境は、企業業績は底堅さを維持し緩やかな回復基調が続いているものの、米国の政権交代による政策運営の変化や欧州政治情勢による影響など、引き続き、先行きは不透明な状況にあります。また、通販市場の成長の加速化等に伴い小口貨物が増加し続けている一方、国内労働需給の逼迫感がさらに強まっているなど、物流業界を取り巻く環境は益々厳しさが増しています。このような環境の中、ヤマトグループは長期経営計画「DAN-TOTSU経営計画2019」および中期経営計画「DAN-TOTSU 3か年計画 STEP」の達成に向けて、高品質で効率的な物流ネットワークの構築、また、グループの経営資源の融合による高付加価値モデルの創出に取り組みました。

デリバリー事業においては、「宅急便コンパクト」、「ネコポス」のご利用窓口拡大に取り組んだことに加え、通販市場の拡大が継続したことなどにより取扱数量が過去最高を更新し増収となりましたが、労働需給の逼迫感がさらに強まる中、サービス品質を維持するための外部戦力を含めた人的コストの増加等により利益を圧迫しました。

ノンデリバリー事業においては、グループ各社の強みを活かした既存サービスの拡充に取り組むとともに、グループ横断的に連携してお客様の課題解決に当たるソリューション営業を積極的に推進しました。

また、グループ全体の「働き方改革」を推進する上で行った社員の労働時間の実態調査を踏まえ、新たに認識した労働時間に対する一時金を計上しました。

当期の連結業績は以下のとおりとなりました。

(単位:百万円)

区分 前期 当期 増減 伸率(%)
営業収益 1,416,413 1,466,852 50,439 3.6
営業利益 68,540 34,885 △33,654 △49.1
経常利益 69,426 34,884 △34,541 △49.8
親会社株主に帰属する
当期純利益
39,424 18,053 △21,370 △54.2

なお、当期における株主還元策として、自己株式を約100億円、423万株取得しました。

<ヤマトグループ全体としての取組み>

  • 1. 
    ヤマトグループは、各事業が一体となって付加価値の高い事業モデルを創出し、日本経済の成長戦略と、国際競争力の強化に貢献する「バリュー・ネットワーキング」構想を推進しています。また、事業の創出・成長の基盤となる健全な企業風土の醸成に取り組んでいます。
  • 2. 
    健全な企業風土の醸成に向けて、引き続き輸送体制の整備やITによる業務量の見える化など、業務の効率性・信頼性を向上させる施策を推進するとともに、環境施策や安全施策、地域社会の活性化に向けた取組みなど、ヤマトグループの事業活動に結びついたCSR活動を積極的に推進しました。一方で、昨今の通販市場の急拡大等により、体制の構築が追い付かず、労働環境が悪化する事態に陥りました。そこで、2月1日にヤマト運輸株式会社では「働き方改革室」、グループ各社においては「働き方創造委員会」を新設し、「働き方改革」に全社を挙げて取組みを開始しました。また、グループ全体で労働時間の実態を順次調査していたところ、多くの社員が休憩時間を十分に取得できていない問題などが浮き彫りになりました。当該事実を厳粛に受け止め、社員満足を向上させる取組みの一環として、新たに認識した労働時間に対し、一時金を支払うことを決定するとともに、再発防止を図るため、ヤマト運輸株式会社の「働き方改革室」、グループ各社の「働き方創造委員会」を中心に、全社一丸で「働き方改革」を断行することで、より社員が働きやすい環境の整備に取り組んでいます。
  • 3. 
    「バリュー・ネットワーキング」構想の推進に向けては、ヤマトグループのネットワークを活かした高付加価値モデルの創出に取り組んでいます。国内外のお客様の様々なニーズに対応するために、既存のラストワンマイルネットワークに加え、「羽田クロノゲート」、「厚木ゲートウェイ」、「中部ゲートウェイ」、「沖縄国際物流ハブ」といった革新的なネットワーク基盤を、より効果的に活用しています。
  • 4. 
    海外市場に対しては、ASEANを中心とした日本・東アジア・欧州・米州の5極間でのクロスボーダー輸送活発化に向け、地域間の連携と各地域の機能強化に取り組みました。当期においては、マレーシアを本拠地とするクロスボーダー陸上幹線輸送事業者の買収や広州市を本拠地とする国際物流事業者への出資に合意したことに加え、1月にタイ国内で宅急便サービスを開始し、3月には同国で「国際クール宅急便」の販売開始を決定するなどASEAN・東アジア地域の領域をさらに広げることでクロスボーダー・ネットワークの構築を積極的に推進しました。
  • 5. 
    通販市場を中心としたお客様の利便性向上に向けては、駅などを中心にオープン型宅配ロッカーネットワークの構築を始めるなど、手軽に荷物を受け取れる環境の整備に取り組みました。また、次世代物流サービス開発に向け、インターネットサービスを提供する大手企業と連携し、自動運転技術を活用したオンデマンド配送サービス等を提供する「ロボネコヤマト」プロジェクトを始動するなど、先端技術の導入を検討し始めました。

これからも、ヤマトグループの総合力を結集して、企業価値を向上させてまいります。
株主の皆様におかれましては、なお一層のご支援、ご鞭撻を賜りますようお願い申しあげます。

平成29年4月

代表取締役社長 山内 雅喜

代表取締役社長

山内 雅喜

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