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労働慣行

ヤマトグループの最大の財産は「社員」です。社員一人ひとりが「個の力」を磨き、それを十分に発揮できる労働環境があってこそ、グループとしての力も強くなります。労働環境に関わる制度や仕組みを整備するとともに、適切な労働慣行を推進する企業風土も構築していきます。

また、ヤマトグループは社員行動指針において、「人間性を尊重する職場づくり:人権の尊重と差別の禁止」を掲げています。個人の人権を尊重し、性別、国籍、信条、社会的身分などを理由に差別的な取り扱いを行わない、労働慣行を構築しています。

キャリアを磨く人事制度/教育研修制度

ヤマトグループ各社では、公正な処遇により、社員一人ひとりが能力を十分に発揮できる人事制度・教育研修制度を構築し、運用しています。

社員のキャリア段階に応じた教育や研修を随時実施し、必要なスキルを身につけるとともに、社員が自らのキャリアを振り返り、今後のキャリアについて考える機会を提供しています。

また、グループ各社やヤマト運輸の各支社などでは、それぞれの事業特性に合わせた教育研修を実施しています。

ヤマトグループでは、自身のキャリア形成についても、社員の「主体性」を重視しています。

役職者への登用では、立候補制度を設け、グループ各社で多くの意欲ある役職者が誕生しています。

次世代のリーダー育成を目的とする「ジュニア・リーダー・プログラム」への参加も、原則手を挙げた社員が受けられる仕組みとなっています。

人事制度/教育研修制度

図:人事制度/教育研修制度

提案制度「New Value チャレンジ」

「New Valueチャレンジ」は、社員一人一人が新たなサービスや事業モデルの創出に挑戦する企業風土の醸成を目的とした制度です。

本制度では、社員個人やチームからさまざまなアイディアを幅広く募集しており、応募されたアイディアは、経営トップを含む審査員による審査を経て、数件が採用となります。採用されたアイディアについては、各プロセスのゲート管理のもと、起案者自らが外部の事業創出専門家による伴走支援を受けながら、さらに企画を練り上げたうえで、実証実験を行います。その後、事業化への可能性を検討していきます。

2016年から開始された本制度ですが、アイディア部門の応募件数は、2016年度140件、2017年度472件、2018年度525件と年々増加し、採用された案件は合計で6件となりました。うち5件で実証実験を実施し、サービス化に向けて準備・検討中となっています。

ヤマトグループの多くのサービスは、顧客接点を持つ社員の声から生まれ、多くのお客様に喜んでいただいています。本制度を活用し、社会やお客様のニーズを新たなサービスにつなげるという社員意識を継承・発展させていくことで、持続的な事業発展につなげていきます。

グループ内ジョブローテーション

グループ連携意識の高い人材を育成し、事業推進や事業創出を牽引する人材の継続的な輩出につなげることを目的として、グループ内ジョブローテーションを実施しています。

社員を入社時の所属会社から異なる事業会社に転属することで、グループ各社が持つ強みを知り、その経営資源を組み合わせ、ソリューション提案が出来るような人材の育成を図ります。

グローバル理念研修

ヤマトグループ全社員が、社訓・グループ企業理念を理解し、業務で実践できる環境を確立させることを目指し、教育を行っています。事業を世界中で展開している今、特に国外の社員を対象とした理念研修に力を入れています。

2017年度は、社訓・グループ企業理念の英文をよりわかりやすい内容に刷新し、小冊子として社員全員に配布しました。

2018年2月には、5日間にわたって「理念研修」を実施し、国内外12社から20名が参加しました。歴史や事業についての学習に加え、宅急便の集配体験やディスカッションと役員に向けたグループ発表なども実施しました。本研修の参加者を「理念アンバサダー」とし、自社での理念浸透推進の旗振り役としています。

また、2月の研修が参加者から好評であったため、研修内容を短く編集し、2018年3月〜8月にかけて世界7カ所で2日間研修として実施しました。

写真:<5日間研修>宅急便センターにて<5日間研修>宅急便センターにて

写真:<5日間研修>参加者の記念撮影<5日間研修>参加者の記念撮影

写真:<2日間研修>欧州での研修の様子<2日間研修>欧州での研修の様子

各社独自の教育研修施策

ヤマト運輸:「感動体験ムービー」を活用した研修

ヤマト運輸では、社員が仕事の中で体験した感動エピソードをDVDにまとめ、社員教育に活用しています。2009年にセールスドライバーの感動体験を集めた「SD編」、2010年に「事務・作業編」を作成。2012年10月には、職場で信頼関係が生まれ、絆が結ばれる瞬間を、社員の体験を元に9つのエピソードとして「感動体験『絆』編」を作成しました。

これらのDVDは主にセールスドライバーやゲストオペレーターなど、第一線ではたらく社員が参加する入社時研修や理念研修の場で活用しています。社員が視聴することで、業務に対するモチベーションアップや行動の変化につなげています。

※ 
理念の伝承とサービス品質の向上を目的とした研修。各主管支店で実施されており、2017年度には全社で約17,000名の社員が参加。

ヤマト運輸:教育専門組織「クロネコアカデミー」

写真:研修風景研修風景

ヤマト運輸では、2012年に関西支社で、以下の4項目をテーマとして、教育の専門組織である「関西クロネコアカデミー」を設立しました。

  • 全社員が公平に学ぶことのできる環境<公平性>
  • 教育環境の仕組み構築<定量性>
  • 教育体系の構築<継続性>
  • 自己の成長から企業の成長へ<連動性>

支社と各主管支店の教育組織が連動し、充実した教育環境で社員の業務スキル向上を目指して活動しています。

2016年4月には関西支社に続き、関東支社にも「関東クロネコアカデミー」を設立しました。

関東クロネコアカデミーでは、階層別・対象者別に学ぶ必修授業のほか、「手話」「英語」「中国語」「韓国語」などを希望者が選択して学べる機会も提供しています。

クロネコアカデミーでの学びがサービス向上につながり、そこからお客様満足、社員満足、さらなるサービス向上という好循環を生み出しています。

BIZ−ロジ事業会社:BIZロジQC大会

写真:「第2回BIZロジQC大会」の様子「第2回BIZロジQC大会」の様子

ヤマトグループのBIZロジフォーメーション※15社を中心とする「QC※2サークル活動」に継続して取り組んでいます。

この活動は、作業品質を維持・向上させるとともに、社員のモチベーションアップや、いきいきとした職場づくりに取り組むものです。

2017年度は1年間の活動を通して258のQCサークルチームが結成され、1,658名のメンバーが参加しました。2018年2月22日には、各事業代表の16チームによる「第2回BIZロジQC大会」が開催され、互いの取り組み内容とその成果を披露しました。

また、ヤマトシステム開発・沖縄ヤマトといったBIZロジフォーメーション以外のグループ各社にも活動の輪が広がっています。

※1 

ヤマトグループ子会社のうち、プロフェッショナルな物流機能を磨き、企業向けのサービスを追求してきた5社の総称

http://www.yamato-hd.co.jp/business/biz-logistics.html

※2 
QC=Quality Controlの略。品質管理手法のこと。

多様な働き方

社員一人ひとりが「個の力」を最大限に発揮するためには、多様な働き方の推進が重要です。

社員が「働きやすさ」と「働きがい」をともに感じられるように、さまざまな施策を行っています。

働き方改革

「全員経営」

それは、社員一人ひとりが、お客様の立場で考え、自ら判断して動き、それらが結集してヤマトグループの力となる、というヤマトグループが脈々と受け継いできたDNAです。そして、「全員経営」の実現には社員がいきいきと働ける職場環境が大前提であり、そのような環境づくりは経営の最重要課題だと考えています。

いま、ヤマトグループでは、「働き方改革」を経営の中心に据えた中期経営計画「KAIKAKU 2019 for NEXT100」を進めています。「働き方改革」の狙いは、「働きやすさ」と「働きがい」の両方を高めていくことです。職場環境の整備や、労働日数・時間選択制度の導入、サービス内容の見直しなど、社員一人ひとりの生活を考慮した「働きやすさ」を追求しています。あわせて、無期転換ルールの新設、人事制度や評価制度の見直し、社内コミュニケーションの活性化、福利厚生の充実など、社員が「働きがい、働く喜び」を日々感じられるためのさまざまな施策に取り組んでいます。

「働き方改革」をさらに推し進めていくことで、社員の「働きやすさ」と「働きがい」を実現し、企業競争力の源泉である「全員経営」の強化を目指します。

詳しくは「特集1「働き方改革」への取り組み」をご参照ください。

育児・介護と仕事の両立支援

ヤマトグループでは、社員が育児・介護と仕事を両立できるように、さまざまな支援制度を整備しています。

主なグループ会社では、育児短時間勤務は「子どもが小学校4年生終了時」まで、介護休業は「上限365日」と、いずれも法定期間を上回る期間取得できるようにし、社員のワーク・ライフ・バランスをサポートしています。

ヤマト運輸ではこれに加え、2018年9月から、育児・介護の事由がある社員に対して週の労働日数を3日または4日から選択可能とするとともに、2019年1月からは育児短時間勤務を「子どもが小学校6年生終了時」まで取得可能とするなど、より制度を利用しやすい環境整備に各社で取り組んでいます。

育児・介護の支援制度(ヤマト運輸の例)

育児休業
  • 配偶者も育児休業を取得の時は、子どもが1歳2カ月を迎えるまで取得できる
  • 事情によって2歳の誕生日の前日まで延長可能
子どもの看護休暇
  • 就学前の子どもについて1人であれば年5日、2人以上の場合は年10日まで取得できる
育児短時間勤務
  • 子どもが小学校6年生終了まで申請の上で取得できる
  • 週の労働日数を3日・4日から選択可能、かつ1日の労働時間を4時間・5時間・6時間・7時間・8時間の勤務から選択可能
  • 申し出に関する子どもについて2回まで取得可能
介護休業
  • 対象家族1人につき、通算365日を上限として取得できる
介護短時間勤務
  • 対象家族1人につき、最長4年間取得できる
  • 週の労働日数を3日・4日から選択可能、かつ1日の労働時間を4時間・5時間・6時間・7時間・8時間の勤務から選択可能

育児・介護休業および短時間勤務取得者数についてはESGに関するデータ類をご覧ください。

また、両立支援の制度だけでなく、同じ立場にある社員同士の交流についても促進しています。

ヤマト運輸の札幌主管支店では、社員が子育てと仕事の両立について意見交換する「こねこひろば」を2017年10月に開催しました。4回目の開催となった今回は13名のお母さんたちが集まり、家事・育児・仕事の両立、家族と会社に求めることなどについて話し合いました。

写真:こねこひろば

こうした取り組みの結果、次世代育成支援対策推進法に基づき、厚生労働省より「子育て支援に取り組む企業」として、グループ3社が「くるみん認定」を取得しています。(2018年10月末時点)

※ 
ヤマトロジスティクス(2013年)、ヤマトシステム開発(2011年・2017年)、ヤマトマネジメントサービス(2014年)

社員満足の向上

社員の「働きがい」を高めるため、グループ全体でさまざまな施策を実施しています。

働き方改革意識調査

経営の中心に据えて取り組んでいる「働き方改革」の実効性を高めていくため、グループ全体の社員を対象に、意識調査を行っています。

社員の意識を調査することによって現状を知り、ポイントが低い項目については、取り組みに反映させて改善を図っています。

例えば、調査によって、女性社員は男性社員に比べて、働きがいを感じづらい状況にあることがわかりました。そのため、ダイバーシティ施策においては、その男女間の差を埋めるための活動に取り組んでいます。

ダイバーシティ施策については、「ダイバーシティ」をご覧ください。

働き方改革意識調査結果についてはESGに関するデータ類をご覧ください。

ヤマト運輸:満足ポイント制度

ヤマト運輸は、お客様・社員・社会に対して多くの満足を創造するため、2008年11月から「満足ポイント制度」を導入しています。この取り組みでは、自分が創造した満足に対する (1) 仲間からの評価、(2) 自分で立てた目標に対する自己評価、(3) 会社(本社・支社・主管支店)からの評価をポイント化し、イントラネット内の専用画面から「満足BANK」に貯めていきます。これにより、各自が創造した満足の量や中身を数値で確認。一年の間に満足ポイントを一定数以上貯めることができた社員を「満足クリエイター」に認定し、ポイント数に応じて、ダイヤモンド・金・銀・銅のバッジを贈呈しています。

本制度は、社員が互いのよいところを認め合う「褒める文化」を醸成し、仕事への意欲を向上させるうえでも有効と考えています。ヤマトファン賞(詳しくは「ヤマト運輸:表彰制度「ヤマトファン賞」」を参照ください)の受賞者増加や、荷物事故の減少など、品質面でもよい結果につながっています。

こうした活動はグループ会社にも広がっており、ヤマトシステム開発の「ハッピーポイント制度」、ヤマトホームコンビニエンスの「ありがとうポイント制度」、2012年度にスタートしたヤマトグローバルエキスプレスおよびヤマトロジスティクスなどBIZ−ロジ事業会社による「満足ポイント制度」などがあります。さらに2015年度には、ヤマトオートワークスで「満足創造活動」がスタートしました。また、ヤマトフィナンシャルではSFAの「Chatter」という掲示板システムにより、情報共有と褒める文化の醸成への取り組みを進めています。

写真:「満足BANK」サイトトップページ「満足BANK」サイトトップページ

ヤマト運輸:業績表彰制度

ヤマト運輸では、毎年度上期と下期の2回、対象期間内に成果を出した任意の成功事例を事業所やプロジェクト単位で表彰する業績表彰制度を設けています。「『目的』と『取り組み』と『成果』の間に明確な因果関係がある」などの評価基準で選考し、特に優れたグループには「社長賞」が授与されます。

2017年度は1,104件のエントリーがあり、そのうち15件に社長賞が授与されました。また、半年間を通じて交通事故・労災事故・作業事故・クレームの発生件数ゼロ、加えてお褒め件数が1件以上を達成したセンター134店には「特別賞」が贈られました。

社員一人ひとりの改善・改革に対する意識が高まり、第一線でさまざまな取り組みが行われた結果、エントリー数や支社長賞受賞数は年々増加しています。

2017年度業績表彰エントリー数・受賞数(件)

  エントリー 社長賞 支社長賞 特別賞
2017年度上期 566 8 112 66
2017年度下期 538 7 107 68
1,104 15 219 134

ヤマト運輸:提案制度「クロネコたまご」

「クロネコたまご」は、ヤマト運輸のすべての社員が業務改善や新商品・サービスに関する提案をすることができる制度です。自分が提案するだけでなく、他の社員の提案に対して、投票・意見を行うこともできます。

こうして寄せられた提案・意見のうち、実現に向けて検討する提案に「ヒント賞」を授与しています。

2017年度「クロネコたまご」応募数・受賞数(件)

応募 ヒント賞
2017年度 298 65

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